2024/11/04 16:29
あさひ
□朝五時半過ぎ。私は東の出窓から差し込む太陽に数分間息をとめ、目を奪われます。
燦々たる太陽の光は、まるで窓のガラスを突き破るような強さでまっすぐに私をめがけ
ているようです。その光はまん丸いお盆の中で、ぐるぐると回りながら虹のような色彩
として射してくるようにみえます。その光は私の部屋中を照らし温め、静かに移動して
いくようです。筆の力の及ばない私はじっと瞬間を味わい、ただ感謝の思いに溢れます。
この新居に引っ越してきてから四か月がたちました。それぞれの朝にそれぞれの自然
の感慨をもちましたが、灼熱の季節からようやく秋の季節に入った貴重な数日間だけの
体験となったのでしょうか。
思いがけなくずっと若いころ、故郷の夕陽を世界一美しい夕陽と信じて帰郷のたびに
眺めたことが思い出されました。今は住民もすっかり減って、限界集落に指定されそう
な感じですが、あの夕陽だけはいまも燦然と輝いていてほしいと願います。朝陽と夕陽。
誰もが心に抱く宝ではないかと思えてなりません。
話は一転するようですが……。私は最近二冊の本に関心をもちました。二冊とも経済
る本で、図書館から借りてきました。一冊目の本はMMT関係で読んでいると
何とも言えない不安な気分に陥り途中でやめました。
2冊目の本は地域の再生③ グローバリズムの終焉 経済学的文明から地理学的文明へ
というタイトルで2014年3月の発刊になっていました。前書きには『世界貿易の時代
が終焉すれば、グローバリズムからの脱却と国民経済の再生が各国の課題となる。各国
の経済は自給を原則とし、貿易はそれを二次的に保管するものにすぎなくなるだろう。
…………以下略』とありました。
日頃「人間の欲望でどこまで科学がすすむのだろうか」と不安が大きかった私はその
記事でとてもうれしく思いました。けれど実際には2014年発刊のその書籍以降10
年もたった現在でも政治にはその発信はみえません。ただ庶民の行動には少なくとも、
その気配は明らかのように見受けられます。朝陽や夕陽を愛でながら故郷の発展を願う
国民の心を理解できる政治が進むことを、祈るばかりです。
2024年11月04日