2024/10/19 12:06

新聞を読んで➂

 

10月16日の日経新聞の大機小機の欄には、いまこそアベノミクスの総括をと載っています。

よくアベノミクスといわれるのですが、それぞれの解釈は必ずしも一様ではないように思いま

す。この記事からは、石破首相は8月に出した著書で「アベノミクスとはいったい何だったの

か、その功罪についてきちんと評価すべきときがきたのではないか」と述べている。また禁じ

手でもあった異次元の金融緩和を延々と10年続けてしまったこと」で「国家財政と日銀財務

が悪化した」としている。総裁選を通じて円安修正を促す日銀の金融正常化を支持してきた。

さらに財政健全化の推進も掲げている。

また同著書で「アベノミクスの3本目の矢であった成長戦略に繋がる構造改革を大々的に実施

して、生産性の向上をはかることこそが、日本経済の病に対する治療法だった」としている。

と書いてあります。

 

しかし石破首相は、アベノミクスの検証さえもしなかった菅政権や岸田経験の、特に岸田政権

を称えその経済政策を踏襲するとさえ選挙公約で言い切りました。

 

私は石破首相の著書で述べられたことからも、この新聞の文面からも、アベノミクスを検討し

ようとする思いはあると信じます。しかし検討してその後どうするのかということは、誰から

も聞くことはありません。だからそれぞれの解釈は必ずしも一様ではないと考えるのです。

 

とにかく積み上がった政府負債をどうやって減らしていくかという議論がなされたことがない

のですから。固定負債は固定資産でもあると錯覚でもしているのかと思えます。それは日本を

永遠の超負債国として自分自身で認定してしまうことになるのではないでしょうか。

 

植田総裁の絞り出す本音は、日銀として普通の政策がとりたいという思いが滲み出ていると私

は感じます。しかし日銀がいまのような政府国債を抱える限り、それは困難至極だと元日銀理

事山本謙三氏は著作異次元緩和の罪と罰の中で述べられています。

 

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危機回避のために 私が2024622日に書いたブログです。三度目の提示でまことに

恐縮ですが。その中から該当するかと思うも部分を抜粋させて頂きます。

(前文略します)日銀には政府とは独立して自立の立場で『利子』を手段にして物価の安定

を守るという厳然たる本分があった筈です。しかしその範囲を逸脱して政治に巻き込まれた

という責任があります。二つは日銀を政治に巻き込んで、異次元の金融緩和を唱えながら、

身動きのならない政府債務を作り上げた安倍政権の責任が不問にされていいのでしょうか。

結果が明らかでありながら一切その検証もされない従来政府の体質がこうして国民を苦しめ

るのです。(前文省略)日銀は潔く身を引き、本来の立場にたった仕事で国民を救って頂き

たいのです。

一方政府は何としても政府負債を動かさなくてはなりません。たとえ当分新たな負債が必要

であっても、とにかく動かす必要があります。更に現在の負債の長期返済計画をたてていか

なくてはなりません。100年長期計画です。100年間毎年10兆円の返済をすれば100年後、

1000兆円の返済が可能です。財源はどうするのか。既に税法の特別措置法から少なくとも年

8兆円位は楽に算出できるはずとデータもあるそうです。その他現在の無駄から捻出すべきで

す。政府は信用できないので、毎年10兆円の返済はAIの工夫で自動返済化する必要があり

ます。10年間の返済計画など、長すぎて笑止千万といわれるかもしれないけれど、とんでも

ない。100年間などあっというまです。人生100年時代と言われるけれど、それに近い年齢

の私など全く実感します。

経済のハンドルを普通の国にしなくてはこの国の前途はありません。2024622

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2024年1019