2024/09/26 14:38
異次元緩和➂
私にもだんだんわかってきました。前回異次元緩和➁に書いた第6章、第7章、第8章の内容は、
今後植田日銀が負っていかなければならないすさまじい苦難の内容です。
そして今回、第9章は中央銀行を取り戻せというテーマです。私は今回、この本の第9章の中から
どうしても次の文章を書いておく必要を感じました。著作権の侵害にならないことを切に願います。
256頁7行
『黒田日銀時代は、物価目標頗2%の持続的、安定的な達成を目標に掲げ、その達成が認められない
うちは異次元緩和を継続する方針を明確にしていた。物価目標2%の継続的な達成を掲げる以上、解
除には、少なくとも実績が2%を超え、一定期間2%台にとどまるというのが市場のみたてだった。
実際コア消費者物価は2022年春以降・前年比2.2%を超えたが、日銀はなかなか動かなかっ
た。黒田総裁が退任し、植田総裁に引き継がれてもなお異次元緩和は引き継がれ、24年3月になっ
てようやく解除された。』
246頁最終行
『植田日銀総裁は、異次元緩和解除後、緩和的な環境の維持が大事であることに留意しつつ、「普通の
金融政策を行っていく」と発言した。………しかし普通の金融政策に戻るのは容易ではない。』
私はこれだけの文章を読むだけで植田日銀がなぜこのような過酷な負担を負わなくてはならないのか
そこに大切な鍵があると気づきました。
この本に書いてあるのは、一貫して日銀の立場からです。日銀の責任としてのみ書かれていると思い
ます。では政治の立場からみたらどうなのか。それが非常に大切な結論になるのではないでしょう
か。 2024年09年26日