2024/09/17 16:43

ブレーンストーミング

 

私は50才の頃≪話道教室≫というところで学んだことがあります。いわゆる話し方のテクニック

を教えるというよりは、話の道という命題に惹かれてのことでしたがが、そこでのテーマは人の

上にたつには、話す力、聞く力、書く力の三つが非常に大切であると教えられました。

 

当然、受講生たちの前で、いろいろ自分のことを話し、講師の批評をいただくことになります。

それまで人前での話が非常に苦手で、日頃悩んでいた私もだんだん苦にならなくなりました。

後日非常に役立ったことを感謝しています。その授業の中で、私にとって生涯の宝になったの

が、授業で重要視されていたブレーンストーミングという方法でした。最近になって私が改めて

開いてみた古い辞書には、ブレーンストーミングについてこう書いてありました。

集団思考。独創的アィディアを導きだすための自由討論方式。インスピレーション。

なるほどそれ以上書きようがないと納得したことでした。

 

授業法はこうでした。40年以上も前のことで、記憶が次々に沸き上がってこないのが残念ですが。

大体次のようなものでした。

生徒が自分の思いや、思いついたことばをどんどん発言し、全部が黒板に記録されます。黒板が

満杯になると、皆の意見でそこから幾つかのテーマをみつけ絞り込んでいきます。たとえば、

赤ちゃんの夜泣き、いじめ、学習塾、夜食、高校野球、受験勉強、大学入試、学費、アルバイト、

就職活動、奨学金、自己責任、……こんな様々なことばが出てきた時、これをどんなグループに

一体化できるでしょうか。すべてまとめて≪教育グループ≫と決定できるでしょうか。

 

たとえことばはいろいろであっても、その本質は共通であることを見抜く。その力を磨かれます。

いろいろな角度から観察する力をもちシンプルである筈です。省庁なども、ちまちまとたてずに、

規模が広く大きく豊かなものが、行政にも大きな経済効果をもたらすとおもいます。

 

政治家はその逆を常に行っていると思えてなりません。物事の本質を見失い、細切れにしてしま

う。だから大局がみえないのでしょう。

とにかくこの国には議論の機会があまりにもすくなすぎると思います。本当に残念です。

 

2024年9月17日