2024/05/01 21:36

超円安 一日も早くいびつな処理から脱して

 今朝の新聞にも特別大文字で、5兆円規模円買い介入か』とありました。

世界には先進国と後進国と、特異な国日本という国がある。と言われているようです。日本だけが特異といわれるにはそれなりの原因があるかと思います。それを掴まずして今のような乱暴な超円安対策をとっていれば、先はどうなるか誰でも身にしみて不安になる筈です。特異ということは正常ではないということです。当たり前ではないということです。私達が働いてためた郵便貯金に利子も殆んどつかないというのはやはりおかしいのではないでしょうか。「利子所得」が消滅していくのはおかしいのです。

 

これがすべての原因ではないかもしれませんが、私は政府の債務と、貸主(民間金融機関)への支払利息の関係がまず大きな問題であることを感じました。政府は世界に名だたる債務国になりましたが、問題はその債務に対する支払利息は、民間金融機関関係に本当に払われてきたのでしょうか。民間というのは、貸主の民間金融機関です。日銀から直接貸付けることはできないので、金融機関が国債を買って、つまり金融機関を通して政府は資金化するらしいので。貸主はそうなるのでしよう。

政府は支払利息のことはわかっていたと思います。しかしこれ以上利息を計上すれば、景気に大打撃を与えるだろうこと。またこれ以上の負債の増加は、その支払に耐えられなくなるということを怖れて、ながいこと躊躇せざるをえなかったのかもしれません。結局支払利息の分までだらだらと使ってしまって、いまここにきて行き詰まってしまったのではないのでしょうか。かたや民間金融機関は[受取利息]という血液が欠乏した状態の数十年間が続いた。そんな状態が、日本経済の凋落、超円安の原因ではないか。そう考えるのが普通ではないでしょうか。

簡単にいえば

      政府 [借方] 支払利息   〇〇〇金額     [貸方] 現金等の資金 〇〇〇金額

  民間金融機関 [借方] 現金等の資金 〇〇〇金額     [貸方] 受取利息   〇〇〇金額

 以上の仕訳が相殺されて、固定化してしまったのではないでしょうか。そうした数年間であったのではないかと思います。

ここで大切なことがあります。政府と民間とは全く対局にある別存在です。負債の借主は政府であるが、貸主は民間なのです。だから正しい別途の存在として、正しい処理をしておけばよかったのです。政府の負債がふえても、世界はさほどおどろきません。努力によって民間が稼げば、いつか政府の負債も減額する。別途の存在であっても政府と民間は同じ国であれば自明のことだからです。

今後まだ暫く、政府の債務は増えることでしょう。国債の発行や、借入金をする場合は必ず政府も、民間金融機関も正しい処理をすることが大切です。上記政府のような処理をすることが大切です。また民間銀行は上記民間金融機関のような処理をすることが必要です。そうしてまず一日も早くいびつな姿から、世界各国と同様な正常な姿にならなくてはならない。姑息な手段では、根本的な解決は得られないと思います。正常な処理に徹してっしてこそ経済の総元締めである金融機関に資金が流れ、それはやがて民間の活性化、そして生産性も上がっていくことは間違いないと思います。

過去の政府負債の処理は別途に考え、処理しなくてはなりません。次項で。

20240501