2024/04/30 05:13
超円安 国民が『利子所得』を失ったことが真因では?
日本がなぜこんなに落魄してしまったのか。考えに考えてしまいます。たしかに政治の劣化もあり、国民の無関心もあるけれど。
それにしても世界第2の経済大国を誇った日本が半世紀もたたないうちに、すべてにおいてこんなにも衰えるものでしょうか。
先日自分の一つの銀行口座を解約したとき、最後に記帳された利息金額に思わず苦笑いをしてしまいました。その時は何気なく笑って
済んだのですが、その後何となく『利子所得』ということばが気になりました。庶民にとって昔はこの『利息様』が楽しみでした。
『預金の利子で年1度の旅行に行ったものだ』、『お父さんの背広を作ったものよ』といった声をききました。私達は政府の都合でいつ
ごろから『利子所得』を失ったのでしょうか。昔内橋克人さんがよく所得移転ということを言われました。民から政へという移転のこと
です。そして現在はそんな「円」を自ら捨てて日本人は外貨預金とか、外貨保険などへ移る。そのたびに『円』は流出し更に円安はすす
んでいく。そんなことですね。いわば私達は自分自身で無意識に『超円安』を招き、物価高を作っている部分もあるのですね。しかしそ
れはまだそんなに大きなことではありません。
私は或る時期、会計ソフトのマニュアルを書きながら、なんとも言えないポッカリした空虚なものを感じた時期がありました。どうして
も複式簿記の正当な仕訳として成り立たない部分があったからです。いわゆるMMT理論が騒がしいころでしたが。
そして近頃超円安と国民の利子所得の喪失の関連にはっと気がついたのですが、政府は国債を発行するとき、当然支払うべき支払利息分
をどうしたのだろうか。無利子で借りたのだろうか。それとも利息分まで使ってしまったのだろうか。という疑問です。複式簿記の帳簿
をみればすぐわかることですが、それがないのでわかりません。しかし私はそれが日本の金融機関に支払われているならば、民間活動の
拠点である金融機関はもっと生産性をあげられたのではないか。円高に誘導も楽にできたのではないか。私の辿りついたのはその一点で
す。日本企業の生産性は世界の評判になる程悪い筈はないと思うし。もしも政府が支払利息分を金融機関という民の部分に還元しなかっ
たその部分の生産性がすっぽり失われているのだったら、現在の日本の落魄の理由も、苦境の理由もわかります。
なぜこんなに超円安に打つ手もなく苦しむのかも理解できます。
次項にもう少し書きたいと思います。2024年04月30日