2023/12/16 21:29

2023年末政治模様

2023年も終わりに近づいてきました。日本の政治の膿がドッと溢れ出たような混濁に陥っています。政治資金パーティをめぐる裏金問題です。思い切った言葉を使えば『政治ってなんときたないのだろう』と暗然となります。

あさましい日本の姿を世界中にさらしてしまいました。しかし一方でこの機会に日本が本当の姿をさらけだし生まれ変わることができないかと期待も持っています。

昨日、自民党安倍派の要職にある大臣、副大臣の数人が退職届を提出されました。それにしてもその後の会見に私は不信感をもちました。ご自分たちの立場を分かっておられるのだろうか。国民に対して恥ずかしいとか、申し訳ないという謙虚さはいささかもなく、むしろ挑むような様子さえみうけられました。その傲慢さが今の『一強多弱』の実態なのでしょう。

岸田首相は『国民の信頼を回復するために、自民党の改革に火の玉になって先頭にたつ』と宣言されました。なかなかむずかしいことだと思います。いままでのように目前の手直しだけでは、目が覚めた国民は納得しないでしょう。

火の玉になられては危険もありましょうし、支離滅裂になって破壊だけがあって効果は望めないのではないでしょうか。いまこそ冷静にじっくりと現状を理解して対処してください。あちこちに気遣いばかりなされてはご自分を見失います。

どうかおからだを大切に。まずはお正月をゆっくりとお過ごしください。

立憲民主党をはじめとした野党はいずれも今回の問題の追及に入ったようです。金のことばかりではなく、自民党派閥の問題にも手をつけるとか。今後一応は政治改革の段階に入ってはいくでしょう。しかし根本的な問題の解決にはとても至らないと思います。政治資金規正法の改正ぐらいが『関の山』ではないでしょうか。きっと日本政治の『一党多弱』は変わらないでしょう。

この際、野党の皆様方に心から御願いしたいことがあります。

今回の政治改革のうねりをぜひもう一回り大きくしてほしいのです。日本の政治の『一強多弱』の重要な原因は世襲政治にあると思いませんか。先般国会の代表質問で立憲民主党の最高顧問の野田元総理が岸田総理に迫っておられました。『あまりにも世襲議員が多すぎる。岸田総理も三代目でしょう。そろそろ世襲をやめにしませんか。歌舞伎役者ではあるまいし』と。私は日頃思います。

『世襲議員方は簡単にいえば、大方がお嬢さん、お坊ちゃんでしょう。日頃何の不自由もなく育っている。人に頭を下げることもあまりない。自分の失敗でも人のせいにしがち。たとえばお手伝いさんのせい。秘書のせい。運転手の不注意などと。そんな人たちは、政治家になったとき、本当に国民の生活や、苦しみがわかるのだろうか。』もちろん世襲の方々のすべてをそういうつもりはありません。しかしあまりにも世襲議員が多すぎる政治の歪さは、誰でも感じている筈です。選挙のスタートでもすでに一般候補者との条件が違い過ぎます。何代も続く世襲は民主主義の根幹をこわしている部分は大きく、また何代にもわたる同じDNAはNは、溌剌とした新しい発想力、改革力を失わせることはないのでしょうか。今回は千載一遇の機会ではないしょうか。どうか政治改革をそこまで格上げしてください。国民もきっと応援すると思います。日本の政治の蘇生を心から願うものです。世襲政治の改革によって。             20231216