2023/11/28 16:41

私の歯痛

毎月一回歯科医院に通っています。11月のはじめいつものように治療を済まして帰りました。それから数日後、急にシクシクじくじくと下歯が痛み、どうしたことかと痛み止めの薬を飲み続け凌いでいました。いつもならばすぐ歯科医院に駆け込むところなのですが、今回は今月の治療を終えたばかりではあるし、普通の痛みではないような気がしました。体のどこかの不調と繋がっているのではないかとそんな気がしたこともありまして。

痛み止め薬の効果が消えると、シクシクと陰気な痛みがはじまります。痛み止め薬を何回も飲むことはできず鬱々としていました。自然硬めの食べ物はもちろん、北海道のお土産に頂いた大好きなケーキさえも手にとる気がしません。歯を磨くことが怖かったり、入れ歯を外したままにしたり、悩ましい一週間ほどが経ちました。

或る時ふとこれではいけないと思い、入れ歯をゆっくりゆっくりというより、恐る恐るはめてみました。はじめは飛びあがる程いたかったのですが、少しづつ慣れた感じになり、どこかの位置まで来たときどうにか痛みが治まったように思いました。もしかしてこれが原因かと考え、その日はそのままにして翌日またためしてみました。殆んど痛みがありません。勇気がでて、少し食事もとってみました。四日目には『入れ歯の納まる場所が違っていたのだ』と確信しました。それから正常に食事をとれるようになりました。痛み始めてから十日間ほどたっていました。でもいつもあれほど調子よく嵌まっていた私の入れ歯、どうしてこんなことがおこったのか。よくよく考えてみました。

思いあたりました。今月は多難の月でした。冷蔵庫をあけようとしたとき、あっと後ろに倒れたことがありました。

その時は何でもないと思いながら、頭にこぶもあるようだし、とりあえず次女の付き添いで、かかりつけのクリニックにいきレントゲンなどの診療をうけました。その時背中に小さい傷ができ、こすったり触ったりしないようにと医師の注意があったので次女は取り急ぎ、抱き枕のようなものを買ってきました。それでうつ伏せになるようにして寝ること

にしました。『ああこれだったのか。寝る姿勢が変わったことによって入れ歯が動いたのだ』そう思った時、まったく偶然ですが、足元の新聞のこんな広告が私の視界をよぎったのです。それは『入れ歯は動きます。動かない為の薬』の宣伝でした。次女は珍しく『お母さん、自分でしっかり原因をつきとめて解決してよかったね。えらいなあ』と褒めてくれました。私もしっかり納得して安心しうれしくも思っています。

 

そういえば10年程も前、夫の在宅介護の時のことを思いだします。急に歯が痛いと言って苦しむ夫をタクシーにのせ、歯科医院に走りました。診療台に乗せられた夫は『どこも痛くない』というではありませんか。医師も私も唖然としてしまいました。やむなくまたタクシーにのせて帰りました。ああ今だったら私でもかんたんに対処できたのにと思ったりしました。

小さなことですがもしかしたらこんな経験をなさる高齢者のご病人もいらっしゃるかもしれません。かたわらにお医者さまもいらっしゃらない忙しい施設などで、十分に対処して貰えるだろうかと思うとついこうして書いてしまいました。

 

それにしても決してこじつける気持ちはありませんが、国会の審議をみていると、なぜポイントがずれるのだろうかと残念でなりません。物事の真因をつかめず、言い募る首相にはこれから苦しみが増すばかりではないでしょうか。

真因を自分の力で掴みさえしたら、解決は容易だと思うのですが。 

20231128