2023/09/11 23:14
インボイス制度への不信感
10月に始まるインボイス(適格請求書)をめぐり、免税業者が苦境に追い込まれている様子が目にみえるようです。免税業者はこの難問に選択の方法は二つしかありません。
➀ 取引停止をおそれ、年間売上高一千万円以下の業者であっても課税業者に登録する。
➁ 取引停止をされるおそれがあっても、そのまま免税業者であり続ける。
多分、多くの免税業者が➀の方法を選ばざるを得ないでしょう。
あらためて分厚い税法六法の消費税法をひらいてみました。
私にはそもそも消費税法の条文から、預り消費税と預け消費税を直結(対応)させよという指示を読み取ることはできません。
日々の流れの中から売上に対しては預り消費税が発生し、仕入れ等に対しては預け消費税が発生する。課税期間中の預り消費税から預け消費税を控除した差額に課税額が発生する。それが私達にとって一番日常的な、身近な消費税法の立法精神ではないかと私は考えます。
この点についてはぜひ税法学者のご意見をお聞かせ頂きたいと思います。
具体的には、大企業であっても、個人事業者であっても、複式簿記による総勘定元帳があるでしょう。貸方の預り消費税-借方の預け消費税=課税期間中の課税消費税額です。
借方の預け消費税は売上商品の仕入原価だけでなく、一般管理費等の金額(たとえば光熱水費、事務用消耗品費)等にかかった消費税額も混ざっていますから当然控除されます。
私は思います。この物価高で国民が喘いでいる時に、追い打ちをかけるように、立法精神に反した不自然な増税の方法はあまりにもあくどいと。結果はきっと経済の大減速にもつながるのではないでしょうか。 2023年09月11日