2023/06/19 22:35
図書館にて
一日一つほんの小さな改善を見つけているうちに、その効果があらわれてきたのでしょうか。いつのまにか時間のゆとりができてきたのには驚いています。昨日の日曜日を振り返ってみると、朝6時からのテレビドラマ『雲切仁左衛門』をみてから朝食の支度にとりかかりました。食事の後、ゆっくりと朝湯に入り、洗濯を済まし、1時間かけて新聞を読み、台所食品の賞味期限などを調べちょっとした廃棄処分などをし、それでもまだ11時なのです。
昼食を簡単に済ませいそいそと図書館に。前から読みたいと思っていた本の在庫を尋ねると、たった1冊あるけれど今貸し出し中で、既に予約が36件もあるということ。あわてて予約しました。最近の自分の読書傾向がどうしても現実的で生々しく、ふと心乾いた思いになります。自宅の本棚の太宰治全集を取り出して、違う世界に入りかけましたが、図書館ではやはり渡辺哲也著『ロシア発世界恐慌が始まる日』というぞくっとするような本を手にとっていました。『新たな戦勝国と敗戦国が決まる』という副題にひかれたせいもありました。ロシアのウクライナ侵攻に至る遥か以前からの大きな世界情勢が詳細に述べられ、現在の戦況や、はやその後の世界構図なども冷静に語られています。そのまま数時間読みふけり、借りて帰ることにしました。日曜日の図書館にそろそろ黄昏が近まるころ、数冊の本を抱えた人たちが駆けつけ、返却や切り替えで忙しくなりました。それは図書館の始めてみる風景でした。なんだか嬉しい気持ち。顔馴染みの館員さんの『気をつけてお帰りくださいね』のひとこともじっくりと心にしみて。そして熟読する本たちから、私はいかに自分が視野の狭い人間であるか、浅はかであるかをいつもいつもつくづくと感じさせられるのです。 2023年06月19日