2023/04/21 16:34

人工知能(AI)と私と『桐』

 

AIについて概略でも知っておこうと書籍を探した私が、図書館で巡り合った

のが、『人口知能は人間をこえるか』松尾 豊著 という本でした。

2015311日初版発行 20151021日第8刷発行 となっていて非常

に多くの方に読まれていることを実感しました。コロナ禍後の現状まではとどいて

いないのが残念で、コンピュータで検索をしましたが、その後の執筆書は見つかり

ません。漸く見つけたこの本を、そのまま図書館で読み耽りました。

20152月の日付があるはじめに には次のような内容が述べられています。

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人工知能には過去2回のブームと後退があったこと。それは人工知能研究者にと

っては非常に厳しい冬の時代であった。今回3回目のブームにあたり、同じ過ち

を繰り返してはいけないと強く思う。 

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では章別のタイトルを書いてみましょう。

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序章  広がる人工知能―人口知能は人類を滅ぼすか

第1章 人口知能とはなにかー専門家と世間のズレ

第2章 「推論」と「探索」の時代―第1次AIブーム

第3章 「知識」を入れると賢くなるー第2次AIブーム

第4章 「機械学習の静かな広がり」―第3次AIブーム➀

第5章 「静寂を破る「ディープラーニング」―第3次A3ブーム➁

第6章 人工知能は人間を超えるかー「ディープラーニング」の先にあるもの

終章  変わりゆく世界―産業・社会への影響と戦略

おわりに まだ見ぬ人口知能に思いを馳せて

 

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 著者のお人柄が染み渡るような、わかりやすく、やさしい筆使い。そして丁寧で

厳格な現状説明。ありがたいと思いながら読んでいました。私が衝撃を受けたのは

終章の次の文章でした。

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停滞する日本の産業。高齢化する社会。シリコンバレーに圧倒的なおくれをとる

 日本の情報技術。この状況を打開できるとすればそのカギを握るのは、人口知能

の活用ではないだろうか。その中で迎えた人工知能の3回目の春なのです。

日本が1980年代に人口知能に多くの資金を投資し、それが人材という形で広がりを迎えています。

読者の皆さんにはそれなりの仕事や生活の中で、人工知能をどのように活用して

いければよいか、活かすことができるのか、ぜひ考えてほしい。人工知能によって

この社会がどうよくなるのか、どうすれば日本が輝きを取り戻すか考えてほしい。

それが本書で伝えたいメッセージです。

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私は、松尾豊先生のメッセージには、もちろん万感の思いで賛同します。

それにしても私が赤字で書いた部分には深い感銘を受けました。

第一に日本は私が考えていたよりも、ずっと早く地道に人工知能に取り組んで

いたことを知りました。人材もどういう形であれ多いようで認識不足だったと思

い、自分の不明を恥じ、深くお詫びを致します。そして希望も持ちました。

 

第二に私が個人的に衝撃をうけたのは、1980年代、私が始めて『桐』と

いう日本の中小企業が開発したリレーショナルデータベースソフトに巡り合った

頃だったことです。『桐』との巡り合いについては『桐』・中小会社の会計ソフト

マニュアルに詳しく書きましたが、とにかくその後40年あまり心血を注いで

『桐』の会計ソフトや、ビジネスソフトの開発をし、OA化の推進に打ち込んで

きました。あの頃は、『桐』も主流をめざす程ブームを作り、人々も熱く燃えて

いました。

思えば、あの頃の『桐』には、既に人工知能の第1次AIブームや、第2次AI

ブームの技術などは取り入れてあったのかもしれない。だからこそ『桐』に一目

惚れして、殆んど一生付き合うことになったのかもしれません。私は全く無意識

のうちにそういう中にあったのかもしれません。『桐』を愛する方々は、今も多

いと聞きますし。

 

どうか正しいAIの導入によって、この国の復興の気配が一日も早く実現すること

を祈ってやみません。

20230421