2023/03/23 08:28
個人事業経理会計(9)ちょっとコーヒータイムで
家計簿と個人事業者会計ソフト
なんと言っても複式簿記会計で、一番説明の苦しい複式簿記の仕訳を、とにかく終えてほっとしました。皆様にどのくらいの浸透率があったか、心配は残りますけれど。皆様のご苦労の溜息が聞こえてくるようです。でも実は私にとって新しい発見をしたということがありました。
ここまできて、ふと、この個人事業者のための会計ソフトは、そのまま家計簿に使えるのでは? と考えついたのです。勘定科目名を家計の使途別に変更する……それだけの手順で。それ以外は何一つ不都合がないと気がつきました。
食費、教育費、衣服費、娯楽費、家族のお小遣い、貯蓄、予備費、等々。まずそれぞれのご家庭に合わせた疑似勘定科目名をつくり、勘定科目として登録する。次に疑似勘定科目の内訳明細はぜひ必要。例えば疑似勘定科目の教育費の内訳には、幼稚園や保育園の月謝、小学校の給食費、塾の月謝、図書費等々。結構ありますね。それは次回に出てくるこのソフトのメニューの2、登録作業のうちの内容科目にぴったり同じではないか。そう思いました。世の奥様方はもしかしたら『家計の使途別の分類なんてずっと前からやっています』とお叱りになるかもしれない。もしも金銭出納簿で家計費使途別の計算をやっておられたら、まさに単式簿記の状態中というわけです。それを複式簿記に格上げすることで、今までは出来なかった家計マネジメントができるのは間違いないことです。
家計のために、ほんとうにほしいデータがアウトプットされるでしょう。そんな発見に驚いたのは、こんなに長い間こんな仕事をしていながら、やはり法人会計ソフト 個人事業会計ソフト 家計簿 などという固定観念があるのだなあと、自分の硬直した意識に今更驚き、また反省した次第です。
もう一つの角度から、いま育児真只中で働きにも出られない。子どもを預けるのも難しい。またご家族の介護でそれどころではない。そんな方々。多いと思います。やむを得ない在宅の中であっても、家計簿を複式簿記でつけることで、複式簿記の基本を知り、たやすくなじんでいけるわけです。いつか復職や再就職の機会に、複式簿記の知識と体験が、どんなにか役立つことでしょう。私はそれを心から願います。
不思議なことのようですが、そうして管理されるお金は、まず自然に整理されていきます。それが財政の安定につながることは、家庭の場合も、事業の場合も、そして国の財政にも違いはないと思います。
もし『桐』をお持ちの方で、まず家計簿から挑んでみようと頑張ってくださる方が、おられたら素晴らしいことですだと思います。
では次回からいよいよ実務のメニューへ進みましょう。