2023/03/20 16:10
個人事業経理会計(6)借方貸方仕訳の原則➀
借方貸方仕訳の原則をもう一度振り返ってみましょう。
ブログ掲載に二日間のお休みをいただきほっとしながら、私は胸の中になにか落ちないわだかまりを感じていました。前回の複式簿記の説明で、心残りを抱えてしまいました。思い当たるふしもありました。
実はここが一番難所だと思う一方、ここらで脱落する方が多いのは承知していたので、少し軽く通過したいという気持ちが動いていました。メニューに辿りつけば、実務で理解しやすいからという自信もありましたし。けれどそれは私の間違いだと気づきました。私には皆様の生煮えの気持ちがなぜか伝わってきたのです。そもそも皆様に深く考えて解決して頂きたいと、いつも切望する自分が、大切な場面で事を先送りしてはチャンスを逃がします。この難所で核心を納得して通過できてこそ、あとはゲームのようなプログラムなのだから。そう悟りました。
そんなわけで皆さんごめんなさい。もう一度前回を復習させていただきます。
➀複式簿記の仕訳の原則とは?
私たちの経済行動には、必ず、得たものと失うものという二面性があります。その二面を、借方(左側)と貸方(右側)という形式で対峙させなさい。それを仕訳といいます。何を借方に記録し、何を貸方に記録するか、それを決めたものが複式簿記の仕訳の原則です。
複式とは、得たものの面、失ったものの面、の二つの面をいい、また原因と結果ともいえます。簿記とは継続した記帳であり、記録です。
➁基本的複式簿記仕訳の原則
【借方】 【貸方】
1.資産が増加した場合は借方に 1.資産が減少した場合は貸方に
2.負債が減少した場合は借方に 2.負債が増加した場合は貸方に
3.利益が減少した場合は借方に 3.利益が増加した場合は貸方に
4.損失が増加した場合は借方に 4.損失が減少した場合は貸方に
➂複式簿記原則の組み合わせ
横同士の組み合わせと斜め同士の組み合わせがあります。両方で合計16の組み合わせになります。縦同士の組み合わせはありません。
図15_仕訳16組み合わせ_P19.png 画像を用意しました。(マニュアルには画像が挿入されていますが、このブログでは残念ながら挿入ができません)
画像によって組み合わせのイメージは掴み易いと思います。複式簿記の仕訳原則はもちろん私が考えたものではありません。いつ頃にどんな方が世に出したか、残念ながら承知していませんが、ノーベル賞に匹敵するほど価値あるものだと賞賛の声高い理論です。
皆様の中には実務で仕訳伝票を記入した方も多いかと思います、それの幾例かを思い出しながら、ならばこの仕訳は何番の仕訳に該当するのか、あらためて眺めてみましょう。非常によい学習方法ですね。全く初心者の方にとっては、なんだそんなことだったのかと手引きになるのではないでしょうか。自分で身近な問題を作り出すこともできます。本当の理解につなげましょう。
次回は仕訳の実際について、考えてみましょう。