2023/03/15 09:26

個人事業経理会計(2) 気になることを解決しておきましょう

早速パソコンをひらいて会計ソフトにとりかかりたいのをぐっと我慢して、まず次の簡単な問題に向き合ってみましょう。

1.勘定科目ってなに? (皆さんの本音)

難しそうでなんだかうんざり。

2.借方(かりかた) 貸方(貸方)ってなに? 

  (皆さんの本音) ますますたじたじ。

3 複式簿記と単式簿記の違い 

  (皆さんの本音) そらきた!

4. 借方貸方仕訳の原則

 (皆さんの本音) ここまできたら仕方ない。教えてください。

 

こうした皆さんの精神状態は手にとるようにわかります。

だって、複式簿記を勉強しながら、ここらへんで、諦めたか、うんざりしたか、折角の希望を投げ捨ててしまいましたという方の告白を、何人もから聞いていますから。そこで私もここは『人生の別れ道もここいらへんかもしれませんね』と冷たく突き放しておくことにして、先へ進みましょう。

実はここを書きながら去年出版した、『桐』・中小会社会計ソフトと内容は殆んど同じだと我ながら思いました。でもそれは当然のこと。会計には一つの真実しかないし、私には二心がないのですから。

 けれどもハタと気が付いたことがありました。個人事業者の確定申告用紙をプログラム化のためにあらためて手にした時、あまりにも課税目的だけの様式だと思いました。もっと会計のルールを基本にして、所得税課税の特殊部分だけを、工夫したらどうだろうと思った次第です。はじめてこの申告書を手にした方は、確定申告は複式簿記会計とは関係がないような錯覚に陥ったのではないかと危惧しました。また既に確定申告のベテランの方は、複式簿記会計とのつながりなど念頭にもないのではないかと思いました。

世の中には課税目的のほかにも、建設業会計や、金融業会計など諸種の会計様式があります。しかしすべての会計の基本は複式簿記会計一つです。その基本の上に諸種の様式が構築されるのです。順番を間違えないことかが大切です。

 コロナ禍は世の中に大きな影響を与えています。止むを得ず転職する方、サラリーマンから自営業に切り替える方、高齢になって職を求める方等々。その方々がたとえばサービス業から製造業になど、いつ、どんな職種に変わったとしても、会計の基本は同じ。あとは前の職種との違いの部分を理解すればいい筈だと、自信と安心を持てる、そんな会計を体得してほしいとひたすらに願っています。

 『桐』・個人事業者のための会計ソフトについても、そのように考えて開発を致しました。

 次回は気になる大切なことを考えてみましょうの解説です。

 (2022419)20230315