2022/10/24 15:33

私が愛する中小会社

いよいよ厳しい様相になりました。一夜、覆面為替介入とかで、150円を超えた円が、

一時144円に下がるという激震がありました。どこかの国のチーフエコノミストが

『貿易収支も改善せず、金利差額も改善しない中では効果は長続きしないだろう』と

コメントを述べていました。どうしてこんなに無駄なことをするのでしょうか。

ことばもありません。

 

私はずっと疑問に思ってきました。どうして政治家は日頃財政再建を語らないのかと。

与野党すべて。どうにかなるだろうと思っているのか。まるで心配ないと信じている

のかと。ふしぎでした。物価高で国民が悲鳴を上げている毎日です。なぜこんなに物

価高なのか、なぜこんなに円安なのか。根本に触れる議員さんがいません。対処を誤

るのも当然だと思えます。長年にわたる財政健全化の無視、それによるどうにもなら

ないほどの過剰債務の落とし穴。それが直接の原因なのではないでしょうか。たしか

に無関心だった国民の責任もあります。しかしもっとも大きいのは政治の責任だと思

います。今のまま市場介入では、ますます債務は増えるばかり。出口は遠くなるばか

りです。対策を考えなおして頂きたいと思います。

 

たしかに便利な世の中にはなりました。恩恵にはありがたく感謝します。同時に私は

正直に言って『世知辛い世の中になった』と実感しています。

『私の愛する中小会社』で、ありのままに昔を書いてみました。私は便利の代償で無

くしたもの、それは目には見えないものが多いと思います。ゆとり、考える力、慈愛

の心、努力の喜び、優しさ、そんないろいろです。そんないろいろは昔、中小会社の

社長さんたちは溢れる程持っていました。今もきっとそうでしょう。だから私は中小

会社を愛してやまないのです。

 

余計なことかもしれません。決して昔に還れというつもりはありません。また、

手書き、ソロバンを礼賛するつもりもありません。もしあなたが、中小会社に入っ

て会計係をやってほしいと言われたらチャンスと思いましょう。万一会計の一切を

やらせてもらえたら、それこそ最高ですね。全体が掴めるのですから。傍ら簿記の勉強を

する、それがどんなに役立つか、貴重な体験なのか、納得できるでしょう。

基本と全体を掴んだたしかな会計担当者、となるのも、これからの益々厳しい社会での

一つの選択肢ではないでしょうか。

このことだけは書いておきたいとずっと思っていました。

20221024日  川口 翠