2022/09/19 22:56
独り暮らしおばあちゃんの本音
本当に便利になったのかしら? 月曜日のゴミ出しに備えた我が家の廃棄物の分別。プラス
チックやビニールなどの袋がダントツに大きい。政府が行ったビニール袋の有料化。果たし
てどの位の効果があったのでしょうか。自分で台所に立つ私は、料理の前にまずハサミを握
って、包装の袋をパチンバチンとあけなくてはなりません。どうしてこんなに小さく分けて
一々包装する必要があるのだろうかと恨めしく思えます。ハサミパチンしたその袋は廃棄袋
にどんどんたまります。一人暮らしや少人数所帯が多いから親切にそうしてくれるのでしょ
うが、申し訳ないけれど、やはり売手市場だなと思ってしまいます。包装された商品が多い
ので、結局無駄なものも買わざるをえません。野菜などは必要分だけ自分で手に取って買い、
ついでにその場所にはかりが置いてあって計算迄自分でOKならばバッチリなのに。そんな
勝手な想像をしてしまいます。いわゆるバラ売りでしょうか。とんでもないお勘定はどうす
る?と反対の声が轟ごうでしょうか。ざっとかんたんに考えると、お店側は
(総仕入金額÷総重量)÷(0.7) (売上げに対して3割の粗利益が欲しい場合の例)こんな計算
をして、重さで価格を決める方法だってナンセンスではないでしょう。因みにテレビでみる
外国の市場では、みんなバラ売りのようにみえますが。唐突のようですが、店内のどこか
1か所にそんな場所があればいいなあ。そうなればおばあちゃんも無駄な買い物や、ハサミ
チョキチョキや、包装紙の後始末の手間から解放されますのに。案外お店も儲かるかも……
昔、フランス旅行のおみやげに銀のブローチを頂いたことがあります。美しいその品はビニ
ール袋にちんと入っていただけでした。あれと思いました。日本でならば、さぞかし幾重に
も美しく包まれていたことでしょう。実は私だって美しく包装されたプレゼントを頂いた時
はとてもうれしい、その上その包装がシンプルだったら尚更うれしいのです。幾重にも包ま
れた包装はだんだん粗雑に扱われがちです。後片付けをするときの気持ちが落ち込んでしま
うのです。後片付けが大変という気持ちもありますが、折角美しい箱や包装紙の処置に悩む
からです。大切にしまっておくのも再利用するのも、家庭では限界があります。だからシン
プルな包装はとても嬉しいのです。余談になりますが、日本では、包装という分野はどのよ
うに扱われているのでしょうか。美しい箱や包装紙の価値、また包装という技術、それらが
正しく評価されているのだろうか。何となくサービスになっているのではないか。そんな
心配もします。
政府が、どうか給料を上げてくださいと産業界に直接要望する。要望に応えてくれた企業に
は税制で報いる。そんなのおかしいと思いませんか。特に経営の厳しい中小会社を更に苦し
めることになりませんか? 益々格差を広めることにはなりませんか。やはり日本企業の生
産性が低下している理由を徹底的に突き止めることが、先ではないでしょうか……。
2022年9月19日 川口 翠